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August 2007

August 31, 2007

3つのキーワード

またまた新聞ネタですが、T大学の総長による、大学教育に関する談話が掲載されてたけど、そのなかで、これからの大学のキーワードとして、「対話」、「気付き」、そして「多様化」が挙げられてました。
で、このキーワードから思い浮かべるのは、うちの大学の通信教育と、うちの学習会のこと。
私なりの「勝手な解釈」によると、様々な職業を持った、幅広い年齢層で構成されるという通信教育の「多様性」のなかで、学生同士、ときには教員を交えて、様々な観点から意見を交換し合う「対話」の場を設けることで、自分だけでは見つけることのできなかった視点や発想に「気付き」、自分の課題制作に反映されていく、ってことかなあ。
大学の授業(スクーリング)では、その期間中でクリアすべき課題があるんで、独りで黙々と構想を練り、作品の制作に没頭するんだろうけど、学習会はそういう縛りがないんで、「これってどうすんのかな?」なんていう問いかけ(独り言?)を耳にした瞬間、みんなで意見交換を始めてみたり。
独りで課題に集中したい人も居るとは思うけど、うちの学習会は、どちらかと言うと、学習の意欲を高める場と言う感じかな。なんで、いろいろと対話をしていくことで、自分がやっていない課題やスクーリングの情報を入手して、加えて一つの方向に凝り固まっていた発想を別の転換するとともに、自宅で黙々とやっている作業からの気分転換も図っているような気がしますね。
学習会では「ゆるゆる」とやっているのに、そこそこ課題がクリアできているのは、そんなふうにフィードバックされているお陰かなあ〜
と言う訳で、来月9/8はサテキャンで「ゆるゆる学習会」開催予定です。って、宣伝かい!?(笑)

August 29, 2007

日本文化繋がりのデザイン本

私が購読している新聞の夕刊では、今週は文化庁長官の青木保氏によるコラムが掲載中。
で、青木氏の名前を見た瞬間、なんか引っ掛かるものがあったんで、思い返していたら、「日本文化論」の対象文献である「日本文化論の変容」の著者でした!
この課題、青木氏には悪いですが、いい思い出がないんですよ。なんで、文献の著者である青木氏は、見た目から嫌なオヤジと思ってたんですが、写真では人懐っこい笑顔の好感溢れる方でした。大変、失礼しました...(苦笑)
文献と言えば、先日読んだ鷲田清一氏の本でも紹介されている九鬼周造著の「いきの構造」と、デザイン関係者に紹介される谷崎潤一郎作の「陰影礼賛 」。
デザイン専門の本では無いですが、日本特有のモノや文化をどのように捉えらのか、という観点で書かれた本かも。課題レポートを作成している人には必見ですが、こういう本からは技法ではなく、作品制作の発想など、得られればいいんですが、所詮私が力量不足ですねえ...

August 26, 2007

紙の本

土曜日は休日出勤だったけど、往復の電車の中でこんな本を読んでました。


「UNBALANCE/BALANCE〜紙の素性と人の感覚」(平凡社)

この本は、2006年に開催された「TAKEO PAPER SHOW 2006」に関する本で、紙を「パリパリ」、「ふんわり」、「スケスケ」、「ツルツル」、「ザラザラ」というキーワードで捉え、このキーワードに沿った商品をクライアントに提案することを仮定した場合に、どんなアプローチでデザインを行っているかが書かれています。
「TAKEO PAPER SHOW」は今年初めて観に行く機会があったけど、面白いです。
紙という素材が好きだし、パソコンでプリントアウトする対象として興味深いですからね。

紙と言えば、忘れました!!
今日のテレビの「世界遺産」はプランタン=モレトゥス印刷博物館だったよ!!
最期の2分だけ観れた...

August 25, 2007

ちくま学芸文庫

先週末、レポート課題用の参考文献を探して横浜駅周辺の書店を幾つか廻ってみたけど、思いのほか、ちくま文庫/ちくま学術文庫の在庫が少ないという状況でした。
結局、探している本は無かったんで、一旦自宅に戻った後、最寄り駅(京浜急行/上大岡駅)の書店に行ってみたら、その書店が一番在庫が多いところでした。灯台下暗しです!
ちなみに、横浜のYハシカメラで30GのiPodが在庫切れでしたが、上大岡のYハシカメラにはしっかりと在庫がありましたよ。ちょっと不思議...

で、まずは参考文献である下記の本を購入。

■ 「熊を殺すと雨が降る〜失われゆく山の民俗」 (遠藤ケイ著/ちくま文庫)

ついでに、「身体デザイン論」(今はこの科目は無かったような...)のテキストで文章を読んでから好きになった鷲田先生の本も購入。

■ 「てつがくを着て、まちを歩こう〜ファッション考現学」 (鷲田清一著/ちくま学芸文庫)

ちくま学芸文庫や講談社学芸文庫はレポートの参考文献になるんだけど、文庫本としては割高のような...
なんで、ちょっと気になった、ちくま学芸文庫の本の追加購入は断念しました。「奇想の系譜」、「錯乱のニューヨーク」、「表徴の帝国」なども気にはなっているんだけど。まあ、購入しても直ぐに読めないんで、積読になってしまうのは明らかなんだけどね(苦笑)

August 23, 2007

セルフポートレート作品

「テーマは面白いから、続けて行って欲しい」というようなコメントを貰ったセルフポートレート課題。
でも、点数は70点でしたが...
写真コースには向いてないから趣味でいるべき、と言うことかもしれないですね〜。
で、そんな感じですが、開き直って(?)の提出作品のうちの1枚を載せてみようかな、と。

Img_4095b


なお、学校に作品提出したときには何も補正してませんでしたが、ここではPhotoshopで、ちょっとだけ手を入れてます。この場でテーマを考えついたんで、ここでの撮影行程が終わるまでは30分程ですかね。
その場その場で終わらそうとしてるんで、制作にあんまり時間かけてないですよねえ...
osamuosamuさん、私の作品なんて、所詮こんなもんですよ〜(苦笑)

August 21, 2007

「パビリオン」の添削結果

「情報デザイン基礎1」(架空のパビリオン)課題の添削結果が戻ってきました。
先週のうちに評価結果そのものは把握していたんで、再提出なのは判ってたんだけど(悲)、どんなところを改善すれば良いかが気になってました...

で、この月曜日に、指導担当のM本先生からA4の添削指導評価書にびっしりと埋められたコメントを頂きました。
「厳しい言い方ですが...」という言葉で始まる添削結果ですが、自分の至らないところを認識しましたよ。
って言うか、自分が情デに向いているのかを考えてしまったりして...(苦笑)
あまりにもいろんなところに思慮が無いです。何よりも、自分なりの視点や発想が無いことも痛感してますよ。

これは、「大胆」と「繊細」という両極端な要素かもしれませんが、情デのワークフローには必要なんじゃないかなあ?
「A」評価を得ようと言う気はそんなに無いですが(それは取れた方が嬉しいけど)、「独自の視点や発想」という他の人との差別化ポイントがないと、作品としてのインパクト/アピール度が弱くなるんで、そういう「大胆」なところを織り込んでいくのが課題の一つかなあ。
加えて、そのインパクトが、単なる「ハッタリ」にならないようにするためには、文章だけでなく「具体的なビジュアルで示す」=「デザインワークを駆使する」という「繊細」なところも必須みたいです。そんなことを考慮しながらテーマに対する「説得力」を織り込んで欲しいというのが先生の言葉でした。
そんな評価を読んでいると、自分の課題作品が如何に「上っ面だけのもの」であるか...
ちょっと時間をかけて内容を見直ししないとダメですねえ。

August 19, 2007

写真集を購入

この土曜日は、ちょっと暑さが緩んで寝やすかったせいか、はたまた日頃の疲れのせいか、二度寝をしてしまい、起きたのは昼近くでした...
午後から休日出勤予定だったんで、時間的には「ランチ」と言えそうな感じの朝食を取ったり、所用をしたり、とバタバタしながらも家を出ました。家を出るのがこんな時間になるんだったら、休みにしたいというのがホンネだけど、そうは行かないのが実情です(悲)

ところで、この夏は猛暑の最中でも、なかなか夏休みも取れないというフラストレーションのせいか、Amazonで洋書の写真集を何冊か購入してしまいました。(苦笑)


■「Yesterday's Sandwich」 (Boris Mikhailov写真)

■「Javier Vallhonrat」(Maria Vela Zanetti著/Javier Vallhonrat写真)

■「Jean Loup Sieff: 40 Years of Photography」(Jeanloup Sieff写真)

Boris Mikhailov(ボリス・ミハイロフ)の写真集は、春くらいから欲しいと思ってたもの。
でも、日本での発売がなかなか始まらなくて、すっかり購入を忘れてました(苦笑)
この写真集、本としての形態とはちょっと違っていて面白いです。そうきたか、っていう感じ。
あとの2冊は衝動買いですね...
ジャンル的には両方とも「ファッション写真」なんですかねえ。
Javier Vallhonratの作品は、モデルを起用したスタジオ写真。スタイリッシュな作品が多いです。
Jean Loup Sieffの作品は、街角のスナップショット風のものがあって、結構気に行ってます。加えて、全作品ともモノクロなんで、光と影のコントラストや画面のザラザラ感もいいなあ、と思ってます。

先の記事のように、写真コースの先生達による私の写真への評価は今一歩なんで、ちょっとは評価を向上させてみたい、というのがホンネ。
なんで、いろんな作品を見て、自分の間口を広げていかないとね。と行っても、本筋の情デの課題にどう繋がっていくかは未知数だけどね(笑)

August 16, 2007

「写真基礎演習1」の評価戻る

「写真基礎演習1」第2課題(セルフポートレイト)の添削結果が戻ってきました。

先生曰く、「××というテーマを持ってそれを逆手に明確にはしないが存在する自分を提示されました。よく考えられた作品だと思います。このシリーズをもっと続けていくと、結構よい作品になりそうな予感がします。」とのこと。
で、機会があれば続けてね〜、というような言葉で締めくくられていました。

情Dのスクーリングのときには、N原先生からも「どう変わっていくのか楽しみなので続けてほしい」みたいな言葉を頂いたお陰(?)で、学校の課題抜きで、あるテーマに沿った写真を撮り続けるようになったんだけど、こっちのテーマもやれ、ってことかな?
まあ、「結構よい作品になりそう」っていう言葉もあるんで、そのままでは上手くいかないでしょう...
成績自体もスレスレで"B"だったんで、テーマとしてはまずまずだけど、写真作品としては今ひとつ、という感じなのかな?

ところで、「よく考えられた」と先生に書かれてますが、たまたま行った場所で、たまたま自分がガラスに映っている姿を見かけた瞬間から、数分の間で考えたものなんで、そんなに構想を練ってないんだけどね(苦笑)
最初は通り過ぎてしまって、歩きながら、これならどうかな、という感じで改めて撮り始めたんで。
私は「現場で閃く」、「非制作系」の人間らしんで(by N山先生)、今後もこんなもんでしょ。

August 14, 2007

「写真基礎演習」第二課題の結果

旧盆で夏休みと言う人が多いと思うけど、通常通り仕事なんで出社してます(苦笑)

そんな時期ですが、昨日付けで写真演習課題(セルフポートレート)の結果が出てました。
今回の結果で、写真が関係する課題は全てBとなりましたよ…
レポートも演習も似たような成績です。
好きなだけで実は写真に向いて無いのか、あるいは気楽にやり過ぎているからか?
専門課題でキツくなってきたんで、その反動で、確かに手抜きかあったかも…
気合いを入れないとダメだなあ〜

August 11, 2007

暑さで…

ぐったりしてます…

さて、学校の課題に手を付けないといけないのに、最近手がけているモノに対して学友からいろんなアドバイスを貰ったんで、宅配便の配送が来るまで(不在だったんで再配達)の午前中にちょっと作業してました。
でも、部屋が暑いんで、汗がプリントアウトしたものの上に落ちてしまうことが…
OHPシートの上に汗が落ちると、インクが流れるんですね〜
エアコンかけて万全な状態でやれ、と言うことか?
ケチっている訳では無いですが…(苦笑)

August 10, 2007

水曜日は

水曜日、所用があって午後半休でした。
用事が済んだ後、夕方から、みなとみらいのランドマークタワーまでお出かけしてみました。
一番の目的は、ランドマークタワー内の有隣堂書店に面白そうな洋書の写真集が有るかを物色してみること。近場で洋書の写真集が置いてあるところが少ないんで。私が知らないだけかもしれないけどね...
都内だとNadiffやブックファーストに洋書の写真集が置かれているけど、横浜近辺はどうかな?
洋書を扱っているお店は有るけど、洋書コーナーの面積が小さいんで、置かれている本が少ない感じがします。それに、書店の写真コーナーで置かれている写真集は、ほとんど日本の写真家によるものなんで、自分の好きな作風とは違っているのかなあ。

で、ランドマークタワーの有隣堂では、もっぱらデザイン本を購入してしまいました。
購入したのは、フリーペーパーの本とプロダクトデザインの本。
でも、今の段階では、デザインの具体例よりも、デザインを生み出す土壌の生成に役立つ本が欲しいですねえ...
そういう意味では、これらの本はそれには沿ってないなあ(苦笑)
はて、何を目指そうとしているのやら...

August 07, 2007

絵本のデザイン

日曜日に休日出勤した帰りの電車の中で、先月購入した「しかけのあるブックデザイン」(グラフィック社)を流し読み...
本文(ほんもん)におけるタイポグラフィを中心としたレイアウトデザインも興味深いけど、ブックデザインも気になってます。
なんで、この本で紹介されてようなブックデザインも機会があったらやってみたいなあ、と思ってるし、もしかしたら卒制ではそっち方面でやるかもしれない。
そもそも、去年絵本のスクーリングを取ったのは、ブックデザインに一番近かったから、という理由だったからね。入学当初からブックデザインをしたいと思っているし、それは今でも変わらない。(あとは実行、かな...)

ところで、先の本にも紹介されていた「しかけ」満載の絵本「不思議の国のアリス」の制作者ロバート・サブダの展覧会が近所の京急百貨店・横浜上大岡店で開催されているとか。

■ 紙の魔術師 Pop-up Celebration by Robert Sabuda
  「ロバート・サブダ しかけ絵本の世界展」

「不思議の国のアリス」は、ポップアップブック、所謂「飛び出す絵本」となんですが、ここにあるように複雑なものなんで、間近で見てみたいです。日本版は市販されているみたいなんで、絵本のスクーリングの参考になるかなあ...
でも、S先生は仕掛けを入れたら、スクーリング期間中ではできませんよ、と、にこやかに話をしていたけどね!?

August 06, 2007

またまた学習会

この土曜日は学習会でした。
まあ、いつもの通り「ゆるゆる」なんで、レポートが完成したとか、制作物のメドがついたとか、そんな明確な成果はなかったけど、次の課題に繋げるための「発想のとっかかり」と「課題制作のモチベーション」を貰いましたよ。
複数の人々とディスカッションをしたり、既に提出された課題を見せてもらったりすることが糧になりますね。

学習会の後は、同じサテキャンで開催された「色彩学」の特別公開講義を聴講することに。
最初、ちょっと(かなり?)眠気が襲ってきたんで大変でしたが、途中からは面白く受講させて頂きました。今回の講師となった方は、凄く業績があるのに、なんて物腰の柔らかい、人当たりの方なんだろうか、とちょっと感動してしまいました!!
今回の特別公開講義の主催であるF村先生といい、本学の先生達には、人間的な魅力が強い方が多いかも...

で、そのあとは人形町で、学習会のメンバーと親睦会というか、呑み会を。
飛び入り参加のアニメコースのOさんや、学習会メンバのパートナーなどを交えて、楽しい時間を過ごさせて頂きました!
会社の呑み会だと愚痴が多くなりますが(苦笑)、ネガティブな話題に染まること無く、楽しい話題で時間を過ごせるのがイイですね。
Hさんのパートナーのブログを教えて頂きましたが、写真がイイです!!私の写真なんぞ、足下に及びません...

そうそう、この日はなぜか、人形町交差点にある二つの老舗喫茶店に入ることが出来ました!!
ひとつ"RON"、もうひとつが"WACO"
RONがヨーロッパ風なら、WACOはアメリカ風?
個人的にはビリー・ホリディとリタ・ヘイワーズのポスターのあるWACOが好みかなあ?
甘酒横丁にある喫茶店も気になっているんだけど...

August 04, 2007

添削結果、戻る

レポート課題「形と文化の案内」(第1課題)の添削結果が戻ってきました。
評価点数はボチボチですが、添削のコメント欄には指摘事項しか書かれてませんよ..
幾つか抜粋すると、

■ 著者の<方法論>にあたる部分をもう少し具体的に取り出す
■ 著者の文章をそのまま引用することは基本的に要約では必要ない
■ 著者が自ら示した問題提起にどのように答えているかを見ること

など...

これらを抑えることが要約のポイントになるそうです。
これから課題に着手される方々、参考になりますかね?

そうそう、この土曜日はサテキャンでの学習会に(無事に)参加できそうです。この週末も仕事でバタバタしている状況だっだけど、日曜日に出勤することで調整できました。
そう言えば、既に夏期休暇の得可能期間なんだよねえ...
去年は、夏期休暇の最後の1日は12月の最終プレゼンの時に取得したなあ。これでは、夏期休暇じゃなくて冬期休暇だよ...(苦笑)

August 03, 2007

スクーリング結果

7月のスクーリングの結果が返ってきました。
まあ、3日間ちゃんと出席したんで「認定」です。(最終日は台風最接近だったけど)
評価点数は年度末のお楽しみ、ということで...

楽しみ、と言えば、最近の週末の楽しみはゆっくり寝れることですが(苦笑)、次の週末は学習会が人形町のサテキャンであるんで、まあ、それも一つの楽しみ。学習自体は楽しみだけでは済まないだけど、ご一緒させて頂く学習会メンバーから頂ける「刺激」は楽しみなんですよね。
提出課題という形になるかは今のところ判らないけど、今月末に何か提出を出来るようにしていきたいですねえ。
あっ、旅行もしたいなあ...

August 01, 2007

今年度最初のレポート課題の評価結果

半年振りに提出した総合科目のレポート課題の評価が、昨日サイバーキャンパスに提示されてました。
とりあえず再提出はないんで、ホッとしてます。
と言うか、この課題は、指定された文献のうちの一冊を選んで要約を作成するというものなんで、余程の「解釈違い」が生じないと再提出にはならないような気もするんですが...
では、いつものように反面教師として、レポートの全文を。
内容無い割りには、文章が結構長いんで、「ゴメンナサイ」、です!
所詮、規定字数を埋めようと画策しているだけですけどね(苦笑)
このレポートに対して、先生がどんな評価を下したかは、後の機会に記事にしたいと思います。
一応そんなこんなで、この後に引き摺ってみたりする訳ですねえ...(笑)

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『形と文化の案内』レポート(第1課題)

「イメージを読む」若桑みどり著

1.はじめに
 美術史は、思想史や科学史や経済史や一般的な社会の歴史と同様に、人間の歴史の重要な一部であり、これを欠いては人類の創造してきた世界の総体を理解することできはしない。つまり、美術は人類の歴史にとって、とても重量な資料である。
 そして、芸術史は、単に過去の芸術品を理解することだけでなく、現在における自分たちの身の回りにあるもののイメージを解釈したり、あるいはイメージを作り出したりすることにも役立つものである。
 ここで、美術史を語るうえで、著者は、本書を単なる入門書として位置づけるのではなく、講義の形をとることで、読者が美術史に対して興味を持ち、自分自身で問題を展開していくことを期待している。そのために、本書では4日間の講義と連動した章構成をとっている。
 1日目は『ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の天井画』、2日目は『レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザ』、3日目は『デューラーのメランコリア㈵』、そして最終日4日目は『ジョルジョーネのテンペスタ』を中心とした内容で文章(講義)が展開される。そして、その講義に先立って、著者が美術史をどのような学問として位置づけているかを説明し、加えて、イメージの解釈方法として、様式論、図像解釈学、図像学の3つの方法論を説明する。

2.第一日の講義
 キリスト教的世界観を元に世界と人類の原初の歴史を描いた『天地創造』は、2000年以上の間、ユダヤ人や、キリスト教徒によって共有されてきた物語と精神的文化の厚みを示すものである。
 このミケランジェロの絵に対する解釈において、著者は以下のように述べる。
「異文化を理解するもっともわかりやすい入り口は美術だということを示しているのです。なぜなら、旧約聖書に書かれている、宇宙創造の最初の瞬間から、人類が長い苦しい試練の歴史をこえて、ついにこの世界の終末をむかえるまでも、この礼拝堂の天井画は描いてしまっているわけですから、この空間にはキリスト教徒の全世界がつまっているともいえるのです。」(51ページより引用)
 しかし、ミケランジェロの絵に対しては、まだ定説は無いということから、この時期の複雑な神学上、また信仰上の事情や、ミケランジェロの個人的な信仰心などを十分に研究して、個々のイメージを丹念に分析する必要があると述べる。そして、第一日は著者の下記の言葉で締めくくる。
「たとえ一見縁のないキリスト教のことが描かれていても、人間にとって根本的な問題をあつかっていることがおわかりになったと思います。」(64ページより引用)

3.第二日の講義
 レオナルド・ダ・ヴィンチの絵は、宗教的な世界と対立する別の世界を示している。
 つまり、レオナルドが『モナリザ』に隠した謎とは、神の無い宇宙観であった。
 「歴史上で見ると、レオナルドはルネサンスのさなかに生まれて、これを究極の完成までもっていき、同時にこれを終わらせた人物ということになります。」(73ページより引用)
 レオナルドは、芸術史の上でクラシックを表現した人物の、わずかな人物の一人であった。クラシックとは、ある文化が、そのもっとも完璧な様式を完成した時期に実現した特質のことである。そして著者は、レオナルドの「美」の観念、特に「両性具有的な美」を導入したという点を特出すべき点として挙げる。「ここには、姿、外見のみでなく、感情が表現されたのです。非常に敏感な人たちは、ここから新しい時代を表現する新しい様式を予見しました。解剖学を知り、遠近法を知り、なおかつあらゆる光と影の明暗というリアリズムを全部マスターしたとき、レオナルドは、リアリズムの上に美と精神表現をつけくわえたのです。そこでひとつの、時代精神の飛躍が行われたのです。」(88ページより引用)
 レオナルドの『最後の晩餐』は、ルネサンス古典主義様式がもっとも完璧に表現された作品であり、その意味でも、レオナルドは、「真実らしさ」というものに非常に誠実であったばかりでなく、主題のもつ思想的な、また精神的な真実、つまり、「ことがらの本質」を描き出そうとした画家であったと言える。また、『岩窟の聖母』では、モノクロームカメラのように、白と黒だけで、肌触りだとか雰囲気だとか空間だとかを表現するキアロスクーロ手法という新しい理論と実践を提示した。絵は、芸術家の芸術に対する理論の実践の場であり、思想の表現の場であった。
 レオナルドの世界観と照らし合わせることで、著者は、『モナリザ』を、生と死をはらむ大地と女性のアレゴリーとして「大地と人類の運命を告げている」と解読する。

6.第三日の講義
 ルターが、宗教改革を起こしてカソリック教会を拒否したことにより、結果的にゲルマン社会はルネサンスを締め出してしまうが、このことが、以後のドイツ文化に与えた影響は計り知れない。『メランコリア㈵』の作者のデューラーは、ルターと同国・同時代の人物であり、しかも彼はルターの共鳴者であった。
 この『メランコリア㈵』では、メランコリー=憂鬱質を象徴していると思われる人物が描かれている。
 ここで、人間の個性を作り出している気質は、四つの元素の支配によるものでないかとの考えが説明される。星の影響によって、運命や気質、行動が左右されるという思想は、神の意思が人間の運動をつかさどるというキリスト教の信仰とは矛盾するため、公には禁止されていたが、その思想にもとづく占星術は民間信仰として根強いものがあった。
 このような四気質論(四性論)は、肉体と精神の医学であり、ひとりひとりの個性や世代による「差異」を説明する人間学であり、さらにこれに立脚した魔術は、不自由な運命に抗して積極的に戦い、よりよく生きるための知恵であったと言える。しかし、このような哲学を基本にした絵画とそのほかの芸術も、正統的な研究に値しないものとして放置されており、『メランコリア㈵』の解釈が定まらないのは、同様の理由によるものであった。
 『メランコリア㈵』の人物ポーズは、人体の各部を閉じ、全部を内側に向けるという閉じられた姿勢である。これは、肯定的、否定的、正反対の解釈ができる両義的な姿勢であるといえる。憂鬱のポーズに翼を与えたことで、人間の思考における潜在的能力の可能性を示したものという見解が述べられる。

7.第四日の講義
 ジョルジョーネの『テンペスタ』は、研究されつくしたはずであるルネサンスの美術のなかで、いまも最大の謎として残されている。
 その解釈はおおまかに3つの解釈からなる。ひとつはキリスト教的解釈であり、ひとつはギリシア神話的解釈であり、ひとつはなんらかの思想の象徴との解釈である。著者の解釈は「まずは、画面にもどり、また画面から出発することが大事」との観点で、絵のなかで描かれた活力のある、内なる生命にみちた自然のうごきと女性に着目し、「母なる大地という女性像によって、宇宙の生産力を表現しているであろう」と述べる。
 ここには、物質〜元素の結合や離反によって宇宙の現象が生じているとするならば、人間がその元素を操作することができれば、創造主となれるという「錬金術」の思想に通じるものである。
 「なによりも重要なことは、キリスト教のなかで、創造するのはただ神だけで、人間は被造者といわれ、なにひとつ創造できず、自然を変えることなど考えられもしなかったのに、錬金術は、自然を神のように変革して、みずから創造の主になろうという考えを人びとにあたえたということです。」(235ページより引用)
 錬金術は、宇宙の秘密をあばいて、その知恵でなにかを生み出そうとする人類の野心的な実験であったとすれば、この絵の中で示されているものはその隠喩なのかもしれない。また、「これは、女性によって代表される自然の生産力と、男性によって代表される文明との対比の絵」ともいえる。
 神によって創られた動かない世界に対して、それ自身のうちにたえまなく変化し、創造し、崩壊する運動をもった世界が描かれていたのである。

8.おわりに
 少なくとも、ある時期までは、画家は思想を伝えるためのみ描いていており、その思想とは、宗教的、道徳的、哲学的なものであった。そのため絵は、写真とは違い、創造の意義を持った「重要な意味のメディア」でもあった。また、絵を見るという行為は、作者の見た目で世界を見るという行為であり、見る人間もそこに参加することになる。
 言葉にならないものをイメージによって伝えることでは、知性だけでなく、感性を含んでいるため、それゆえに、知識ばかりでなく、感動も与え、人格の全部を動かす。「その点で、あらゆる人間のコミュニケーションのなかで、もっとも複雑で、もっとも深く、もっとも総合的なものだといえるでしょう。そのうえ、たとえそこに描かれた思想や信仰が今は滅びてしまい、意味を失ってしまったとしても、絵は残ります。絵の生命は死ぬことなく、古びることもなく、それを人が見て美しいと思うかぎりつねに現在です。」(240ページより引用) 

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