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February 03, 2011

「建築計画論1」(第二課題)添削結果

1月提出のレポート課題、「建築計画論1」の第二課題の添削結果が返ってきました。
この課題は、自分の住んでいる場所の問題点と建築関係の法律・法令とを対比させながら改善案を導くというような内容なんだけど、それに対して「課題への理解」、「事例への問題意識」、「情報の読解力」、「自分なりの意見」というような観点で評価されていました。
スレスレの「A」です。提出直後は「C」と思っていたので、意外な評価です...(苦笑)
かなり長めの文章で添削コメントを頂き、嬉しいです!!
あとは、今週末の単位修得試験が無事に済むかどうか、だなあ...

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「自己の住まいと法律の関わり」
第一章
■キーワード:換気
1.住まいの状況
 現在は、RC造7階建て集合住宅(マンション)の4階にある2DKの間取りの住居に住んでいる。
 添付資料1に示すように、2つの部屋とダイニングキッチンとなる部屋には窓があるため、窓を開け放つことによって十分な換気が得られる。
 窓は全て引き違い窓となっており、ダイニングキッチンの窓を開け放った場合にはH1845mm×W735mm、南側の部屋の窓を開け放った場合にはH1845mm×W735mmとH1845mm×W985mm、北側の部屋の窓を開け放った場合にはH1845mm×W985mmという面積分が開口部として得られる。
 それ以外に、添付資料2〜4で示すような換気用の吸排気口が各部屋に一個づつ設置されている。全て床から890mmの高さが吸排気口の中心になるよう設置されているが、ダイニングキッチンの吸排気口が直径140mm、他の2室の吸排気口が100mmと言うように、部屋によってサイズが異なっているが、床面積が一番広いダイニングキッチンが一番直径が大きくなっている。
 なお、ビル管理会社の話では、浴室換気乾燥機を作動するとこの吸排気口から空気が吸排気されるとのことである。添付資料5〜6は吸排気口を室外から見たものである。
 また、廊下と接しているダイニングキッチンと北側の部屋のドアは開口部分の高さが2000mmであるのに対して、ドアの高さが1990mmとなっており、添付資料7〜8に示すように、床とドアとの間に隙間を設けるような造りとなっている。
 キッチンでは、ガスコンロ上には手動スイッチで強弱2段階の切り替えが可能となる換気用のファンが設置されている。
 浴室には浴室換気乾燥機が設置されており、浴室内の換気とともに先に記述した全室の換気システムを制御できる制御パネルが浴室入り口に設置されている。

2.関係する法律
1)換気の目的
・室内の汚染された空気を室外に排出し、新鮮な空気と入れ替える
・室内に火気使用設備を設けた場合にて、酸素の供給と燃焼に伴って発生する二酸化炭素や一酸化炭素を排出する
・火災時に避難の支障となる煙を排出する
2)居室の換気に関する規定
・全ての居室には換気のための開口部を設置
・換気に有効な開口部の面積はその居室の床面積の1/20以上
・換気に有効な開口部とは直接外気に開放できる部分である
・襖や障子などの常時開口できる建具で仕切られた2室は1室とみなしてよい
・換気に有効な開口部が不足する場合(居室の床面積の1/20未満)には換気設備を設ける
・調理室・浴室その他の室で火気を使用する設備・器具を設けた場合には換気設備を設ける
3)換気設備
・自然換気設備は、給気口と排気口の気圧差によって自然に換気を行うものである
・機械換気設備は、換気扇などの機械を使用して強制的に換気を行うもので、3種類の方法がある
 →第一種機械換気:給気機と排気機を用いるもの
 →第二種機械換気:給気機と排気口を用いるもの
 →第三種機械換気:給気口と排気機を用いるもの
・機械換気設備の一般的な技術的基準へ適合すること
・住宅等の居室では換気回数0.5回/h以上の換気が確保できる有効換気量を有すること

3.問題点
 第三種の機械換気設備を有していると思われ、一日24時間フルに換気システムを作動しておく必要があるが、夏季など部屋の窓を閉め切った状態で日中外出すると、夜帰宅しても日中の熱気が保持された状態となっているため、窓を全開する、あるいはエアコンを起動するなどの方法により強制的な換気をする必要がある。また、居室、浴室、およびトイレは換気設備を有しているが、廊下は自然換気のみのため、空気の澱みを感じるときがある。

4.解決策
 居室に換気のための開口部が必要なように、室内の廊下にも換気のための開口部があってもよいのではないか、との考えから、室内の廊下に接する「坪庭」ようなエリアを設けるともに、各居室がそのエリアに設置した窓を有することで、日中に窓を開放しておけば換気を行うことができるようにする。

5.まとめ
 私の子供時代に生活した日本家屋の実家では、室内の何処かに隙間があり、例えば、冬に玄関の隙間から入り込んだ雪が薄らと積もっていると言うこともあったが、その隙間によって自然換気されていたという感じがする。
 室内の気密が高くなることによって、暖房時の保温性や遮音性が向上し、プライバシーやセキュリティ面でも効果が得られているが、換気のために機械を使用しなければいけないという欠点が生まれている。
 そこで、窓を介して直接外部と接している居室以外の場所に、セキュリティを確保しながら広い開口部によって自然換気ができないかというのが本案である。それは、京町家において、空気の流れを呼び込む「坪庭」と同じ役目を果たしてくれるのではないだろうか。

第二章
■キーワード:共用廊下
1.住まいの状況
 現在の住居では各階でそれぞれ4室が廊下を共用している。
 添付資料9〜11に示すように、北側にあるエレベータから南側へ一直線に設けられており、エレベータを降りると左側(東側)が三室、右側(西側)が一室が共有廊下に接しており、右側にある室が私の住居となる。
 添付資料12に示すように、共用廊下は長方形の形状となっておらず、左側中央の室への玄関部分が広くなっている形状となっている。なお、共用廊下の最小部分は1760mm幅であった。
 共用廊下は屋内にあるが、右側の一部は上部に壁や窓などの遮蔽物がなく、外部へと開け放された状態となっている。そのためか、共用廊下には照明設備はあるが、換気設備は設けられていない。
 共有廊下には各室の玄関とともに、それぞれの室の水道設備などが収められているMBの扉がある。また、共用廊下は避難用の屋外階段へのアクセスを兼ねており、屋外階段へ続くドア(外開き)が一つ設けられている。

2.関係する法律
1)避難に関する法律
・その階の住戸や住室の床面積が100平方メートルを越える共用住宅の共用廊下については、両側居室の場合1.6m以上、その他の場合1.2m以上の幅を有すること
・建築物の避難階以外の階においては、避難階、または居室から地上に通ずる直通階段に至るまでの歩行距離を規定の数値以下とする
・主要構造部が準耐火構造、または不燃材料で造られている建築物にて、居室から地上に通ずる主たる廊下の壁(床面からの高さが1.2m以下の部分を除く)と天井の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く)の仕上げを準不燃材料とした場合は、前述の数値に10を加えた数値とする
2)バリアフリーに対する扱い
・ 共用廊下の床は段差のない構造とする。高低差が生じる場合は、勾配が1/12以下(高低差が80mm以下の場合は1/8以下)の傾斜路を設けるか、または、当該傾斜路、および段を併設する(段が設けられている場合には、共用階段の基準の一部に適合すること)
・ 手すりは、共用廊下の少なくとも片側に、床面からの高さが700mmから900mmの位置に設ける
・直接外部に開放されている共用廊下には、転落防止のための手すりを所定の基準を満たすように設ける
3)遮音に関する法律
・共同住宅の各戸の界壁は、小屋裏又は天井裏に達するものとするほか、その構造を遮音性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、大臣が定めた構造方法を用いるもの、または大臣の認定を受けたものとしなければならない

3.問題点
 遮音効果の高い壁が共用廊下に接していることにより、同じ階に居住している住民の生活の音よりも、窓ガラス越しに聞こえる周囲の家屋住民の生活音の方が良く聞こえるという逆転現象が生じている。プライバシーの面では周囲に音が聞こえないということは利点ではあるが、同じマンションで、同じ階に住居しながらも、今室内に居るのか居ないのかが伺い知れない状況となってしまっている。

4.解決策
a)各室との間に緩衝スペースを設ける
b)ショッピングセンタに見られるように、共有廊下の中央を吹き抜けとすることで、疑似的に片廊下となる構造とする
これらの施策は、共用廊下を避難を含めた移動の場だけに留めておくのではなく、ヒトやモノがソコにあることによって、同じ階に居住する住民のコミュニケーションが生まれるのではないかということを目的としている。言わば、「路地」の再現である。
aの場合には、例えば緩衝スペースをベンチ状とすることによって、bの場合には、閉鎖的な空間に吹き抜けという開放的な空間が生まれることで、室内だけに留まっていた住民が同じ階の住人との会話を楽しむ機会となるのではないだろうか。

5.まとめ
 建築基準法では、容積率において、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合(容積率)は、区分に従って定める数値以下でなければならず、容積率の算定基礎となる延べ面積には、共同住宅の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積を除くという記述がある。
「数値以下」ということは、敷地面積に対して余裕を持った建築物とするべきと捉えることも出来る。しかしながら、この場合には共有部分が除外されるため、共有部分は法律で定める最低基準を満たせば良いのではないかと思ってしまう。現代の生活、特に都市では、隣人を含めた地域社会との関係が希薄であっても生活が成り立つ状況となっているが、今度の高齢者社会を鑑みると、隣人との交流を深め、何かの時に交互援助が出来るような環境を生成しておく必要があるだろう。
 そこで、マンションのような集合住宅に、日本に多く見られた「路地」を再生することで、それをとっかかりとして住民との間のコミュニケーションが生まれる場としたい。

■ 参考文献
・鈴木ひとみ、杉原仁美著『絵でわかる はじめての建築基準法』日本実業出版社、2007年
・ 五十嵐太郎+リノベーションスタディーズ編『リノベーションの現場—協働で広げるアイデアとプロジェクト戦略 』彰国社、2005年
・ みかんぐみ『団地再生計画/みかんぐみのリノベーションカタログ』INAX出版、2001年
・宇杉和夫、井関和朗、岡本哲志、青木仁著『まち路地再生のデザイン—路地に学ぶ生活空間の再生術』彰国社、2010年

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